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全国で急増中のリンゴ病、盛岡市では初の集団感染も発生

全国で警報レベル超え、過去10年で最多の流行に

2025年6月17日付のNHK報道によると、全国にある小児科の定点医療機関から報告されたリンゴ病(伝染性紅斑)の患者数は、1医療機関あたり平均2.28人に上り、国の警報基準(2.0人)を超える事態となっています(※1)。

この数値は、過去10年間で最多であり、全国的な流行の拡大が非常に深刻であることを示しています。

特に感染者の多い都道府県は以下の通りです:

  • 埼玉県:4.95人(1施設あたり)

  • 東京都:4.60人

  • 神奈川県:4.32人

  • 千葉県:3.46人

  • 熊本県:3.25人

  • 大阪府:3.14人

これらの地域では、保育園・幼稚園・小学校など集団生活を送る子どもたちの間での感染が急増しており、保護者や施設職員にも感染が広がるリスクがあります。
特に妊婦や高齢者が家庭内にいる場合は、さらなる警戒が必要です。

■ 盛岡市で初の集団感染、保健所設置以来の報告

岩手県盛岡市でも、2025年6月4日から10日にかけて市内の教育・保育施設で集団感染が確認されました。
園児20人が頬や腕に発疹などの症状を訴え、うち16人が医療機関でリンゴ病と診断されました(※2)。

盛岡市保健所によると、2008年度の保健所設置以降、教育・保育施設でのリンゴ病集団感染は今回が初めて。市は施設と連携しながら感染拡大防止に取り組んでいます。

この事例は、全国での流行が局地的な拡大にとどまらず、地方都市やこれまで感染例のなかった施設にも波及している実態を明らかにしています。

■リンゴ病とは?── 知っておくべき症状と感染経路

リンゴ病は、「ヒトパルボウイルスB19」というウイルスによって引き起こされる感染症で、正式名称は「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」です。

主な症状

  • 頬が赤くなる(リンゴのような紅斑)

  • 腕・脚・体幹部にかけて網目状の赤い発疹

  • 軽い発熱、倦怠感、関節の痛み

特に子どもがかかりやすい感染症ですが、大人が感染すると関節痛や発熱が長引くこともあり、妊婦が感染すると胎児に影響する可能性もあるため注意が必要です。

感染経路

  • 飛沫感染(咳やくしゃみなど)

  • 接触感染(手すり・おもちゃ・タオルなど)

そしてリンゴ病の最大の特徴は、発疹が出る前の時期がもっとも感染力が高いという点です。
つまり、症状が出てからでは手遅れになることも多く、日常的な予防と除菌の徹底が欠かせません

■アルコールが効きにくいとされている

ノンエンベロープウイルスであるため、アルコールに効きにくいとされているため、塩素系消毒剤を使用することが効果的です。おむつ交換や糞便処理の際にも適切な衛生対策を行いましょう。

ノロウイルス対策でもお伝えしているようにジェスパをご活用下さい。

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