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手荒れ・傷の衛生管理

食中毒関連

食品工場・飲食店で気をつけたい
手荒れ・傷の衛生管理

手洗いだけでは見落としやすい個人衛生の基本

手洗いとあわせて、手荒れや傷の状態確認も大切です。

食品工場や飲食店では、手洗いの徹底が衛生管理の基本です。
ただし、手を洗うことだけに意識が向きすぎると、手荒れや指先の傷など、見落としやすい部分があります。

食品工場や飲食店では、手洗いの徹底が衛生管理の基本です。
しかし、手を洗うことだけに意識が向きすぎると、見落としやすい部分があります。

それが、手荒れや指先の傷の管理です。

手荒れや小さな傷は、日々の作業の中では珍しいものではありません。
水仕事が多い職場では、手洗いや洗浄作業、手袋の着脱などにより、手が荒れやすくなることもあります。

ただし、食品を扱う現場では、手荒れや傷を「よくあること」で終わらせず、衛生管理の一部として考えることが大切です。

手洗いと手指衛生のイメージ

手洗いとあわせて、手荒れや傷の状態確認も大切です。

手洗いとあわせて、手の状態確認も大切です

手洗いは、食品衛生の基本です。
しかし、手荒れや傷がある場合、手洗いをしていても注意が必要なことがあります。

特に、指先や手の甲、爪まわりなどは、作業中に食品や器具に触れやすい部分です。
手荒れや傷がある場合は、食品に直接触れない工夫や、作業内容の見直しが必要になることがあります。

手の傷と黄色ブドウ球菌について

食品安全委員会では、黄色ブドウ球菌について、手に傷などがあると繁殖して食品に付着する可能性が高くなると説明しています。
また、黄色ブドウ球菌による食中毒は、菌が作る毒素によるもので、この毒素は加熱しても無毒化されにくいとされています。

参考:食品安全委員会「バーベキュー・焼肉による食中毒を防ぐために」

そのため、食品現場では「洗えば大丈夫」と考えるだけでなく、手の状態まで確認することが大切です。

手荒れや傷がある場合に気をつけたいこと

手荒れや傷がある場合、まず大切なのは、食品に直接触れないようにすることです。

厚生労働省の資料でも、調理者の手や指に傷があったり、傷口が化膿している場合、そこから食品が汚染され、菌が増えて毒素が作られることで食中毒が発生することがあると説明されています。

参考:厚生労働省「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」

現場では、たとえば次のような対応を決めておくと安心です。

  • 手荒れや傷の状態を作業前に確認する
  • 傷がある場合は、食品に直接触れる作業を避ける
  • 必要に応じて手袋を使用する
  • 手袋を使用する場合も、交換や衛生管理を徹底する
  • 化膿している場合や状態が悪い場合は、作業内容を見直す
食品現場で手袋を使用して作業するイメージ

手荒れや傷がある場合は、食品に直接触れない工夫や作業内容の見直しも大切です。

手袋を着用していれば必ず安心、というわけではありません。
手袋の表面が汚れたまま作業を続ければ、手袋を介して食品や器具を汚染してしまうこともあります。

手袋は「つければ終わり」ではなく、清潔な状態で使い、必要に応じて交換することが大切です。

個人の判断だけにしないことが大切です

手荒れや傷の状態は、人によって感じ方が違います。

「このくらいなら大丈夫」
「忙しいからそのまま作業しよう」
「手袋をしているから問題ないだろう」

このように、個人の判断に任せすぎると、現場の衛生管理があいまいになりやすくなります。

食品工場や飲食店では、手洗いのルールだけでなく、手荒れや傷がある場合の対応も、あらかじめ共有しておくことが大切です。

ルール共有のポイント

  • 作業前に手指の状態を確認する
  • 傷がある場合の報告ルールを決める
  • 食品に直接触れる作業を避ける基準を決める
  • 手袋を使う場面と交換タイミングを決める
  • 新人スタッフやアルバイトにも同じ基準で伝える

このような形で、現場全体でルールを共有しておくと、判断がぶれにくくなります。

基本の見直しが、食品衛生の土台になります

食品衛生というと、設備や薬剤、洗浄方法に目が向きやすいものです。
もちろん、それらも重要です。

しかし、実際の食品現場では、日々作業する人の手指の状態も大切な衛生管理の一部です。

個人衛生の基本として、次のような点を日々確認しておきたいところです。

  • 手洗いをする
  • 爪を短く保つ
  • 手荒れや傷を確認する
  • 必要に応じて手袋や作業内容を見直す

こうした基本を積み重ねることで、現場全体の衛生意識も高まりやすくなります。

前回の記事では、爪の長さと衛生管理について紹介しました。
今回の手荒れ・傷の管理とあわせて、日々の個人衛生を見直すきっかけにしていただければと思います。

2026/04/19

横浜市 黄色ブドウ球菌による食中毒 追報(指導内容)

食中毒関連

8月5日記者発表資料

うなぎ弁当による食中毒の第二報として、横浜市保健所が発表資料として内容を公開したため、

今後、食中毒対策の参考に一部内容を転記しております。

飲食店調理従事者の方、施設の調理従事者の方は、ご参考にしていただければと思います。

4 推定される食中毒発生の要因と指導内容

推定される要因 指導内容
調 理 施 設 内 調理に従事していた従業員の手洗いが不十分であ り、手袋の着用実態も認められなかったことから、 従業員の手指を介した汚染の可能性がある。 ・手洗い器は常時使用できる状態を保ち、手 洗い方法(頻度、使用する薬剤及び使用方 法)について見直すこと。
当日は、体調・手指の傷等の健康状態に関する記録 表が十分に記載されておらず、責任者による健康状 態の確認もできていなかった。 •調理従事者の手指の傷、荒れ等を含む健康 確認を徹底し、記録を適切に実施すること。 また、手指の傷等が確認された場合は、手袋 の着用等の対策を徹底すること。 •HACCPに沿った衛生管理の記録を適切に行 うこと。
調理施設内のふきとり検査で同菌が検出されたこと から、施設が汚染されていた可能性がある。 •施設内や調理器具等は適切に清掃消毒を実 施すること。
そ の 他 営業者による従業員への十分な衛生教育が行われて いなかった。 ・全ての調理従事者に、本件をふまえた衛生 教育を受講させること。
弁当の一部は、調理場の外である客席で盛付を行っ ていた。 ・許可を得た調理場以外での調理行為を行わ ないこと。
販売された弁当が長時間保管されたことにより、同 菌が当該食品中で増殖した可能性がある。 •営業者で定めた食品の保管時間と保管方法 を遵守すること。
当日の調理工程の全体(各従事者の作業内容)を把 握している者がおらず、作業に応じた衛生上の指示 や教育が適切に行われていなかった可能性がある。 •調理工程ごとの衛生管理が適切に行えるよ う体制を整えること。 •営業者で定めたHACCPに沿った衛生管理を 徹底すること。
生産能力を上回る弁当•総菜の調理を行ったこと で、従来の工程と異なる作業や保管が生じ、食中毒 発生の危害を増大させた可能性がある。

※HACCP とは食品の製造工程を分析し、重要な管理点を定めて管理することにより食品の安全を
衛生管理の手法です。原則全ての事業者に「HACCP に沿った衛生管理」が制度化されています。

ジェスパは平成20年8月に第三者機関にて、黄色ブドウ球菌の効果検証を実施しています。

今回検出された原因菌は黄色ブドウ球菌ですが、「推定される要因」に記載されている内容を施設の現状と照らし合わせて、再点検してはいかがでしょうか。

発表資料の原文はこちらからダウンロード可能です。

リンク先は、横浜市記者発表2024年度 です。

リンク先が消失した場合、原文はこちらにもアップロードしています。

2024/08/13

有毒植物の食中毒が発生しています

食中毒関連

トリカブトのおひたし スイセンの炒め物

ニラとスイセンを間違え、炒め物にして食べてしまい、救急搬送

3月16日新潟県 男女2名

モニジガサと思われる野草を採取し、トリカブトを調理。食べてしまった男性が救急搬送

3月11日佐渡市

ニラとスイセンを間違えることによる食中毒が最も多く、昨年4月には京都の支援施設で提供された給食を食べた園児12名が食中毒症状を発症しました。

施設内で栽培されたものを調理したため、自宅や施設内の庭で栽培したものを調理する場合は、十分な注意が必要です。

また、スイセンの毒は火を通しても無毒化しないことにも注意が必要です。

トリカブトは三大毒草の一つで、最悪死に至ることもあります。

有毒植物から身を守るためには、「採らない!食べない!売らない!人にあげない!」という標語を覚えておくことが重要です。食用と判断できない場合は、この標語を思い出してください。

学校で栽培したじゃがいもからの食中毒も、毎年のように報告されています。

じゃがいもの芽を取り除くことは、基本中の基本ですが、深く大きく切ることも重要です。特に家庭菜園や学校栽培などでは、皮も厚めに剥いてから使うようにしましょう。

緑色に変色しているじゃがいもには、ソラニンやチャコニンという天然毒素が多く含まれている可能性が高く、加熱しても毒素は分解されません。

じゃがいもは育てやすい野菜とされていますが、調理する際には十分注意することが必要です。

詳しくは、農林水産省 ジャガイモによる食中毒を予防するために をご覧下さい。

動画もあり、わかりやすいです。

 

2023/04/19

春先に気をつける、温度管理

食中毒関連

食中毒を起こす細菌が活発になる温度

朝晩は少し寒いですが、昼間は汗ばむ気温になる季節です。

ついつい、冬の寒い時期と同じように、「すぐ使うから」「すぐ食べるから」と食材や買ってきたお総菜を放置していませんか?

一般的には、細菌が活発化する温度は20℃~40℃と言われてますが、HACCP(ハサップ)では、10℃~60℃を「危険温度帯」と定義しています。

細菌によっては、10℃以下、60℃以上であっても死滅しません。細菌の増殖スピードが遅延するだけです。

また、増殖スピードは細菌によって異なり、発症菌数に関係してきます。

どの程度の細菌数量を摂取したかによって、発症する数量ですが、100個程度で発症するものもあれば、10万個以上で発症する細菌もあります。


食中毒予防の三原則は、「つけない」「増やさない」「やっつける」です。

三原則の一つをクリアすると、リスクは軽減されます。

上記のグラフは、食中毒の発生件数です。意外と警戒される夏場は少なく、10月と3月が多い月となっています。

暖かくなる時期、寒くなっていく時期、季節の境目は警戒も緩んでしまうのでしょうか。

石川県金沢市では、毎年3月下旬から4月下旬まで飲食店へ立ち入り検査をしています。調理器具の汚れ具合や、冷蔵庫の温度を測って、適切に管理しているか検査しているそうです。

この時期、日中20℃を超えることも多く、食中毒を起こす細菌が活発化し増殖させないためにも、買ってきた食材等はすぐ冷蔵庫に入れて下さい。

また、冷蔵庫内の温度を定期的に確認し食中毒予防につなげましょう。

2023/03/29