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新型コロナ、一部地域で増加 九州各県や愛媛県・千葉県の最新状況

解説記事

新型コロナウイルスの報告数が、一部の地域で増加しています。

全国一律に大きく増えている状況ではありませんが、2026年第27週(6月29日~7月5日)の各自治体の感染症週報を見ると、九州を中心に報告数の増加が目立っています。

新型コロナ 一部地域で増加 2026年第27週の自治体週報まとめ

※数値は1医療機関あたりの報告数(定点当たり)です。

鹿児島県では5週連続で増加

鹿児島県では、第27週の新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数が13.09となりました。前週より増加し、5週連続の増加となっています。

各地域で差はあるものの、九州内では高い水準となっており、今後の推移にも注意が必要です。

宮崎県も高い水準

宮崎県の第27週の定点当たり報告数は9.1でした。前週比102%で、引き続き高い水準が続いています。

宮崎県の発表では、年齢群別では15歳未満が全体の約8割を占めたとされています。

長崎県では増加が継続

長崎県の第27週の定点当たり報告数は6.45でした。報告数の増加が続いており、短期間だけの動きではなく、継続した上昇傾向としてみられます。

佐賀県・大分県でも増加

佐賀県では、第27週の定点当たり報告数が6.21となり、前週の2.46から増加しました。

大分県でも、第27週の定点当たり報告数は4.19となっており、前週と比べて増加しています。

このように、九州の複数県で新型コロナの報告数が増える傾向がみられます。

九州以外では愛媛県の増加が目立つ

九州以外では、愛媛県の増加も目立っています。愛媛県では、第26週の定点当たり報告数6.37から、第27週は8.08へ増加しました。

愛媛県の報告では、0~14歳の報告数が第26週の214人から第27週の272人となり、約1.3倍に増えています。子どもの感染にも増加傾向がみられます。

関東では千葉県が増加

関東では、千葉県の増加が確認されています。千葉県の第27週の定点当たり報告数は1.08で、前週の0.69から増加しました。前週比では約1.56倍です。

千葉県の報告では、10歳未満が全体の41.8%、10代が33.5%を占めており、若い世代での報告が多いことも特徴としてみられます。

暑い時期は換気にも注意

暑さとともにエアコンを使用する時間が増え、窓を閉め切る機会も多くなります。そのため、室内の換気が不十分になりやすく、感染が広がりやすい環境になることがあります。

夏場は熱中症に注意しながら、冷房と換気を両立することが大切です。換気扇を使用する、短時間でも窓やドアを開けるなど、室内の空気を入れ替えることを意識しましょう。

現在のところ、全国一律に同じような増え方をしているわけではありません。

ただし、一部地域では新型コロナの報告数が増加しており、今後も自治体の感染症週報を確認していくことが大切です。

2026/07/13

トイレのフタとウイルス拡散

解説記事

トイレのフタを閉めて、水を流すべきかどうか、という話題を見かけることが増えました。

流す際のしぶきによって、目に見えない水分や汚れが周囲へ広がる可能性があるため、トイレは日常的に使う場所だからこそ、少しの意識が大切です。

トイレのフタとウイルス拡散リスク

今回のポイント

トイレのフタを閉めることは大切ですが、それだけで終わりではありません。フタの表面、便座まわり、レバー、ドアノブなど、手が触れる場所を含めた衛生管理が重要です。

トイレ内で見落とされがちなポイント

トイレ内での衛生管理というと、便座や床の清掃に意識が向きがちです。

しかし実際には、それ以外にも手が触れやすく、汚れが広がりやすい箇所があります。

見落としやすい箇所

・便座の裏側
・フタの表面
・洗浄レバーやボタン部分
・ドアノブ
・壁や周辺設備
・蛇口まわり

フタを開けたまま流すことで、しぶきとともに周囲へ広がる可能性もあります。

そのため、「どこに付着しているか分からない」という前提で考えることが、トイレまわりの衛生管理では大切です。

対策としてできること

トイレ内での対策としては、特別なことをするというよりも、基本的なことを丁寧に行うことが重要です。

日常的に意識したいこと

・フタを閉めてから流す
・使用後の手洗いを徹底する
・手が触れる箇所をこまめに清掃する
・便座の裏側やフタの表面も確認する
・定期的に換気を行う

トイレの衛生対策とジェスパの活用

フタを閉めた後も油断は禁物です

フタを閉めて流すことで、しぶきの広がりを抑えることにつながります。

ただし、フタの表面や便座まわりには、目に見えない水分や汚れが付着している場合があります。

対策のポイント

フタを閉めるだけでなく、手が触れる部分の拭き取り・清掃をあわせて行うことが重要です。

当社では、トイレまわりの日常的な衛生管理として、弱酸性の次亜塩素酸水「ジェスパ」を使用した拭き取りもご提案しています。

施設や事業所で意識したいポイント

施設や事業所などでは、複数の人がトイレを使用します。

一人の使い方や清掃範囲が、全体の衛生環境に影響することもあります。

流行期に意識したい範囲

・トイレ個室内
・便座まわり
・フタの表面
・ドアノブやレバー
・トイレまでの導線部分
・共用部の手すりや壁面

特に感染症が気になる時期は、通常よりも少し広い範囲を意識して清掃・拭き取りを行うことが重要です。

まとめ

トイレは日常的に使う場所ですが、見えない部分で汚れが広がる可能性もあります。

まず見直したい基本

「フタを閉める」
「手を洗う」
「こまめに清掃する」
「手が触れる箇所を意識する」

こうした基本を見直すことが、トイレまわりの衛生管理の第一歩です。

日々の小さな心がけを積み重ね、清潔で安心できる環境を整えていきましょう。

2026/04/26

給食パンのノロウイルス対策

解説記事

今回の事例は、過去の大規模食中毒と構造的に共通点がある可能性があります。

3月、大阪府内でノロウイルスによる集団食中毒が発生し、学校給食で提供されたパンが関与している可能性が報じられています。詳細な原因や工程上の問題については、今後、保健所による事実認定や調査結果の公表が待たれる状況です。

ノロウイルスによる食中毒は毎年のように発生していますが、今回のように「給食」「パン」という組み合わせは、過去の大規模事例を思い起こさせます。

2014年の浜松市でも、学校給食の食パンが関与した大規模事例が発生

実際、2014年には静岡県浜松市で、学校給食の食パンが関与したノロウイルス集団食中毒が発生し、1,000人を超える患者が確認されました。

この事例は厚生労働省の審議会でも取り上げられ、原因分析と再発防止策が検討された、非常に重要な事例として知られています。

浜松の事例では、加熱前の原材料よりも、焼成後の工程における人を介した汚染が大きな問題として整理されました。パンは焼いたあと、そのまま提供されることが多いため、提供直前の工程でウイルスが付着した場合、再加熱によってリスクを下げることができません。そこが大きな弱点になります。

今回の大阪の件も、最終工程での汚染リスクに注意が必要

今回の大阪の件も、現時点で詳細な原因は公表待ちですが、「給食パンが関与している」という点では、過去の浜松事例と共通する構造がある可能性があります。

もちろん、今回も同じ原因だと断定することはできません。ただ、少なくとも「最終工程での取扱い」や「人を介した二次汚染」という視点は、今回も重要になると考えられます。

ノロウイルス食中毒は、食品そのものより「人を介した二次汚染」が問題になることも

ノロウイルスによる食中毒は、食品そのものよりも、調理従事者や取扱者を介した二次汚染によって広がるケースが少なくありません。

ノロウイルスは非常に少ないウイルス量でも感染が成立するとされ、感染者の便や嘔吐物中には大量のウイルスが排出されます。また、不顕性感染、つまり症状がはっきり出ない状態でもウイルスを排出していることがあるため、本人が「大したことはない」と判断して作業に入ってしまうリスクがあります。

厚労省の総括から見える、防止策のポイント

浜松事例の総括で特に重要なのは、設備の不備だけではなく、人の行動や運用管理の問題が大きく指摘されている点です。

報告では、手洗い環境の不十分さ、手袋交換ルールの曖昧さ、作業着の管理、トイレ動線の問題などが挙げられていました。つまり、単に「食品が悪かった」という話ではなく、「人がどう扱ったか」が大きな要因だったということです。

ここから引き出せる防止策は、今も十分に通用します。

浜松事例の総括から、特に重要とされるポイントは以下の通りです。

・少しでも下痢や嘔吐、腹部不快感など消化器症状がある場合は、調理や配膳に従事しない
・出勤前の体調確認を、形式だけで終わらせない
・手洗いの実効性を見直す
・手袋の交換ルールを明確にする
・パンのような非加熱で提供される食品は、特に慎重に扱う
・配膳、検品、盛付、運搬など、加熱後の工程を最重要管理工程として考える

今回の大阪の件をどう考えるか

今回の大阪の件について、もし浜松事例の総括にある防止策が全て守られていれば発生を防げたのか、と問われると、現時点ではそれは分かりません。原因がまだ確定していない以上、断定は避けるべきです。

ただし、厚生労働省で総括された浜松事例から学べる防止策を、改めて今の現場で確認することには十分な意味があります。

流行期は、衛生管理の範囲を広げる視点も重要

流行期には、通常時よりも衛生管理の範囲を広げることも重要です。

手洗いだけでなく、トイレ個室内の便座、洗浄レバー、ドアノブ、トイレまでの導線部分、共用部の手すり、配膳台、共有テーブルなど、接触頻度の高い箇所を重点的に清拭する必要があります。

ノロウイルスは環境中でも一定期間残存し、接触を介して拡大する可能性があるためです。

ノロウイルスの流行期には、設備だけでなく、「人」と「環境」の両面から見直す視点が欠かせません。今回の大阪の件は、今後の詳細な発表を待つ段階ではありますが、過去の浜松事例とあわせて考えることで、現場で何を注意すべきかを改めて確認するきっかけになるはずです。

参考資料

・厚生労働省「浜松市内で発生した大規模食中毒事例について」(2014年2月4日)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000036646.pdf

・国立感染症研究所「浜松市内におけるノロウイルス集団食中毒事例」(IASR Vol.35、2014年7月)
https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/4798-dj4131.html

・厚生労働省 食中毒対策・ノロウイルスに関する情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431.html

・国立感染症研究所 ノロウイルス感染症に関する情報
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/360-norovirus-intro.html

2026/03/27

トイレのふた、閉めるべき?――ノロウイルス感染リスクを減らすための新知見

解説記事

国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)センシングシステム研究センター 福田 隆史 総括研究主幹、安浦 雅人 主任研究員、河合 葵葉 リサーチアシスタントは、国立大学法人 金沢大学 理工研究域フロンティア工学系 微粒子システム研究グループ 瀬戸 章文 教授と共同で、水洗トイレから発生する飛沫(ひまつ)の挙動を、湿度制御下における粒径分布・空間分布といったさまざまな観点から捉え、可視化しました。また、ウイルス粒子を含む飛沫の飛散を分析し、汚染リスクの評価に成功しました。

「便器のふたを閉めて流してください」は衛生的か?というタイトルで研究結果を発表していますので、

その内容をご紹介します。

トイレ使用後の水洗時に発生するエアロゾルとは?

トイレで水を流す際、目には見えない微細な水滴 "エアロゾル" が発生します。このエアロゾルには、ウイルスや細菌が含まれる可能性があり、空気中に長時間漂うことが知られています。特にノロウイルスは感染力が強いため、エアロゾルを通じた感染リスクが懸念されています。

便器のふたの開閉がエアロゾル拡散に与える影響

産業技術総合研究所(産総研)の研究によると、便器のふたを閉めて水を流した場合と開けたまま流した場合では、エアロゾルの拡散範囲が大きく異なります。

  • ふたを開けたまま水を流した場合 → エアロゾルが約1.5m以上拡散し、周囲の空間に広がる。

  • ふたを閉めて水を流した場合 → エアロゾルの拡散が大幅に抑えられる。

便器のふたを閉めて水を流すことで、上方へのエアロゾルの拡散が抑制されることが示されています。ただし、ふたを閉めた状態でも、使用者側に約15 cm程度の距離までエアロゾルが漏れ出すことが確認されています。

さらに、環境湿度が高い場合、エアロゾルの発生量が増加することが分かっています。具体的には、相対湿度30%と70%を比較すると、エアロゾルの総体積が約4.6倍増加するとのことです。

これらの結果から、トイレ使用時には便器のふたを閉めて水を流すことが、エアロゾルの拡散を抑制し、感染リスクを低減する効果的な方法であると考えられます。

■興味深い模擬ウイルスの付着データ

上記のデータは、ふたを閉めた状態でも模擬ウイルスがトイレ周辺に付着することが確認されました。特に、便座裏やふたへの付着は予想通りでしたが、意外にも壁への付着率が高いことが明らかになりました。

これにより、「ふたを閉めて流すことの重要性」や「除菌すべきポイント」が数値として示され、大変参考になります。

サービス業や公共施設では、利用者全員にふたを閉めて流すことを徹底するのは難しいかもしれません。しかし、オフィスや施設など、特定の人が利用するトイレでは、ルールを決めて実施することも可能でしょう。

また、清掃時やジェスパでの除菌の際は、壁面もしっかり行うことが重要であることが分かりました。

現在、ノロウイルスが各地で流行しています。トイレ個室内の除菌を徹底し、感染リスクを最小限に抑えましょう!

2025/03/18